オリーブオイルで魚を食べよう（とりあえず第１弾）

 

近年注目されるDHA（ドコサヘキサエン酸）とEPA（エイコサペンタエン酸）。

青魚に多い成分で、動脈硬化の防止や中性脂肪の改善に効果があると言うしろもの。

　それでも、家で魚料理を作るのは面倒くさいと、魚離れが進んでいるようですね。

料理をする時間や焼き魚などはグリルを洗うのが手間と言われる方も多いですが、料理をする楽しみを少しでも増やして、健康な食生活を作っていきたいものです。

　魚料理と言えば、刺身、焼き魚、煮魚、マリネと色々ありますが、DHA、EPAの観点からは、刺身⇒煮魚⇒焼き魚⇒揚げ魚の順でしょうか。しかし、「毎度お刺身ご飯も」と言う事もあるし、青魚のお刺身は鮮度も重要。少し手を加えて食のパターンを変えてみると生活にも変化が出るのではないでしょうか。

　そこでお勧めしたいのが、エクストラバージンオリーブオイルを使った魚料理。オリーブオイルのオレイン酸は、悪玉コレステロールを低減してくれます。もちろん、オリーブオイルをドバドバと使うと言う事ではなく、トランス脂肪酸になりやすい一般の油をオリーブオイルに切り替えて、食生活に幅と楽しみを加えようと言う話です。

　一般的に、オリーブオイルは生でサラダに使う方が多いでしょう。しかし、良質なエクストラバージンオイルは熱に強いオメガ9を多く含有しています。加熱する時こそ、良いオリーブオイルを使う事が大切です。

　と言いながら、第一にお勧めしたいのは真鯛の昆布〆カルパッチョ。真鯛は白身魚の代表格ですが、実はDHA、EPAのみならずビタミンやミネラルを含んだ良質タンパク質です。しかも、小骨も少なくいので調理しやすい。スーパーなどで刺身用のサクも手軽に手に入れる事が出来ますね。

　真鯛の昆布〆は、サクで売られている刺身を昆布で包んでラップして冷蔵庫で3～4時間放置するだけ（詳しくは、今度レシピを書きます）。昆布のうまみ成分であるアミノ酸（グルタミン酸）ともう一つのアミノ酸（アスパラギン酸）が鯛のうまみと一体化して、このひと手間が数段お刺身を美味しくさせます。アスパラギン酸は肉体を形成するアミノ酸の一つですから、疲労回復にもつながりますね。昆布〆にすることで日持ちも1週間程度まで伸びます。昆布〆を薄切りにして皿に盛り付け、エクストラバージンオリーブオイル（ジンギリ）をひとかけすれば、真鯛のカルパッチョの出来上がり。繊細な真鯛を昆布の旨味成分で包んでいるのですから、あまり個性的なオリーブオイルでは折角の鯛の美味しさを味わう事が出来ません。ジンギリは、主役の邪魔をしない名脇役です。日本酒に、白ワインに合った最高の前菜の完成です。

　次にお勧めなのが、青魚のマリネ。魚は、その時々で鯵、サンマ、イワシ等の旬のものがよいでしょう。最近はサンマが不漁で高級魚になろうとしている感じはありますが…

　揚げ物にすると折角のDHA、EPAが減ってしまうと嘆く方もいらっしゃるかもしれませんが、毎回青魚を生、若しくは焼いて食べるのも気が変わらないと思い、あえてマリネを推奨してみました。

　作り方は、別途「レシピ」にアップしますが、ざっと言えば、から揚げしてオリーブオイルとお酢を和えたものに漬けるだけ。から揚げの時もジンギリエクストラバージンオリーブオイルを使ってください。油切れが良く口当たりがよくなります。こちらも漬け込むことで日持ちがしますから、作っておけば冷蔵庫からちょっと出して前菜にも、しっかり主菜にもなります。

新鮮な魚を買ってきてサッと捌いて調理するのが理想かもしれませんが、最近はフライ用に開いた鯵やサンマもスーパーに並びますし、小鯵や小鯛を丸のまま使えばカルシウムも摂れますね。

　オリーブオイルで魚を食べよう第２弾も続けたいと思います。